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わずか10秒の救出劇だった―。11日午後11時20分頃、東京・新宿区のJR四ツ谷駅で、酒に酔った20代の女性がホームから線路に転落したが、電車が到着する寸前に男性が救助。男性は「ネパール人です」とだけ言い残し、足早に立ち去った。スポーツ報知の取材で16日までに、救出した男性はネパール国籍のカルキ・アヌージュ・ラザさん(21)と判明した。カルキさんは「救助が数秒遅れていたら、2人の命はなかったでしょう」と、当時の緊迫した現場の様子を克明に語った。(江畑 康二郎)
11日午後10時45分頃、カルキさんは、親戚の男性と中野新橋(東京都中野区)で食事をして帰途についた。東京メトロ・丸ノ内線の四ツ谷駅で下車し、JRに向かった。
カルキさんらがJR四ツ谷駅の赤坂口改札から、中央線3番ホーム(各駅停車)への階段を下りると、約4メートル前を身長160センチくらいの若い女性が、フラフラと千鳥足で歩いていたという。
携帯電話で母国に住む恋人と通話中だったカルキさんが「この女性、大丈夫かな」と思った瞬間、女性が突然、真横に倒れるように線路上に転落した。電車の進行方向と逆向きで、うつぶせになったまま動かなかった。
「間もなく3番線に、各駅停車東京行きの電車が参ります」とホームにアナウンスが流れた。近くにいた十数人の乗客に緊張が走る。カルキさんは、急いで携帯電話をズボンのポケットにしまい込んだ。ホームの約150メートル先にあるカーブから電車がやって来た。迷っている時間はない。「もう無我夢中でした。自分が助けに行かないと女性は確実に死んでしまう」と自らの身の危険を顧みず、線路へ飛び降りた。
180センチ、75キロの体格は、4年間、ジムで鍛え上げたもの。カルキさんは、女性を“お姫様だっこ”で持ち上げようとしたが、うまくいかなかった。電車到着まであと約5秒。「とにかく、線路から出さないと」女性の右腕をつかみ、全力で隣の線路との間に引っ張り出した。その直後、体の真横を電車が「ビュン」と通り抜けた。親戚の男性が非常停止ボタンを押していたため、電車の先頭車両が約40メートルほど先で停車した。
間一髪、約10秒間の救出劇だった。カルキさんは「我に返ると、集まって来た乗客の歓声がホームの方から聞こえてきました。2人とも生きていると実感しました」。女性は口から少し血を流し、電車と接触した左肩付近を負傷していた。
すぐに警察と救急隊が駆けつけ、女性は意識を取り戻し救急搬送された。カルキさんは警官の質問に答え、「ビザ」を提示した。そして同11時50分頃、運転再開した電車に乗り、その場を後にしたという。
カルキさんは、2008年にネパールの首都カトマンズから来日し、両親、妹と滞在。アルバイトをしながら両親が経営する料理店を手伝っている。「日本の方は、みんな優しくて大好きです」と流ちょうな日本語を話す。
13日に女性の父親からお礼の電話があったという。「あの時を思い出すとゾッとしますが、女性も順調に回復しているようなので本当に良かったです」と21歳の青年は、照れ笑いを浮かべた。
JR東日本は15日、カルキさんに感謝状を手渡した。警視庁麹町署も表彰を検討している。
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最終更新:5月17日(土)11時57分
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- 2014/05/19(月) 15:00:22|
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中野区エージェント:貴殿の記事ダイジェストをGoogle Earth(TM)とGoogle Map(TM)のエージェントに掲載いたしました。訪問をお待ちしています。
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