黄昏者の徒然日記玉露の枝、切り取り被害　茶摘み直前「むごい」京都・京田辺

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京都府京田辺市三山木井路外の茶園で今月、摘み取り前の茶の枝が何者かに切り取られていたことが分かった。高級茶で知られる京田辺玉露として摘み取るはずだった茶で、被害にあった農家は「大切に育てた茶を収穫前に切られるのは悔しく、残念」と憤っている。
　被害にあったのは川井稔さん（５８）の茶園。今月１２日午後２時ごろに、茶の木の上部から４０センチほどの高さの枝を、幅８０センチ、長さ約４メートルの範囲に渡り、鎌のようなもので刈り取られ、持ち去られていたのを見つけた。
　現場は木津川河川敷に近く人家などがない場所で、６日に作業に訪れた際は異常はなかった。田辺署に被害届を出しており、同署が窃盗事件とみて調べている。
　川井さんの茶園では４年ほど前から８、９月を中心に同様の被害が起きているという。目的は不明だが、市内の茶業関係者によると、大阪府などの一部地域では仏前に供えるサカキの代わりに茶の枝を使う習慣があるといい「お供え用に使おうと何者かが盗んだのでは」とみている。川井さんは「あと１カ月で茶摘みなのにむごい話だ」と語った。
　京田辺市はＪＡ京都やましろ京田辺支店を通じて茶農家などに注意を呼び掛ける。
　市内の茶農家は全国茶品評会での産地賞獲得や、京田辺玉露の本格的な海外進出に向けて動きだしており、京田辺玉露組合の出島藤司組合長は「せっかく育てた茶をとられては、農家にとってたまらない」と話している。
（京都新聞より抜粋）